徒然なるままに2025年6月の野山の記録№2 梅雨中休み     
 6月梅雨入りしばらくは大雨で動けなかった。
 雨が少なくなり梅雨も中休みに入ったようだ。
 この晴れ間に高知の低山(皿が峰・北山)そして愛媛の古岩屋を歩く。 何処も標高差の少ない歩きよい山で、かつ花の多い所である。

ツルアリドオシ(蔓蟻通し)
 アカネ科 ツルアリドオシ属

イナモリソウ(稲森草) アカネ科 イナモリソウ属

シロバナササユリ(白花笹百合) ユリ科 ユリ属

クモキリソウ(雲切草) ラン科 クモキリソウ属

テリハノイバラ(照葉野薔薇)  バラ科バラ属

ノアザミ(野薊) キク科 アザミ属

コマツナギ(駒繋ぎ)
 マメ科コマツナギ属

オカトラノオ(丘虎の尾)
 サクラソウ科オカトラノオ属

ヒメレンゲ(姫蓮華)  ベンケイソウ科キリンソウ属

キツリフネ(黄釣船)  ツリフネソウ科ツリフネソウ属

ユキノシタ(雪の下) ユキノシタ科ユキノシタ属

イワギリソウ(岩桐草) イワタバコ科 イワギリソウ属

ジガバチソウ(似我蜂草)  ラン科 クモキリソウ属

イチヤクソウ(一薬草)  イチヤクソウ科イチヤクソウ属
 6月梅雨入りも例年と違い豪雨から始まったが、あっという間に梅雨が明けてしまった。
 6月27日に朝早くから2日の予定で高知へ行くが、ラジオで梅雨明け聞いた途端に暑さを感じ、その日に引き返すことにした。
 高知の里山へ着いたのは8時前、標高10m未満から歩き始める登山道は蒸し暑く、50m程歩いた時には服はびしょびしょで少しも風はない。
 この時にはまだ梅雨明けの情報は聞いていなかったがここで楽しい野草探索の旅は座札気味。
 そのあと横倉山に行くが、予定していた第一駐車場は素通り、少しでも標高の高い第三駐車場に車を止め歩き出す。
 いくらか標高高く、少し風があるだけ涼しさもあるが、明日まで高知を歩く気力はここで無くなった。
 6月30日天気よいが暑さが気になり遠出は避ける、ゆっくり赤星山に出かけて花の状態確認する。 

ツチアケビ(土木通) ラン科 ツチアケビ属

アカショウマ(赤升麻)  ユキノシタ科チダケサシ属

キツネノボタン(狐の牡丹) キンポウゲ科キンポウゲ属

イワギリソウ(岩桐草) イワタバコ科 イワギリソウ属

ドクダミ(毒矯) ドクダミ科ドクダミ属

クモキリソウ(雲切草) ラン科 クモキリソウ属

ウツボグサ(靫草)  シソ科 ウツボグサ属
 赤星山の登山道を 花やコケ・シダを確認しながら造林小屋まで歩く。
 今が咲き誇る時期のコクランは葉もほとんどない。
 登山道途中で見つけたクモキリソウは葉が半分食われている。
 咲いていたのは大きな岩の側面と、流れる水のすぐ近くにあるクモキリソウだけ
 その他の花も登山道沿いのカモシカが食べやすい場所の花はほぼ全滅。
 イワギリソウのように岩の上部に咲く花や岩の陰に咲く花だけが残っている。
 変化する赤星山
 ◎鹿やカモシカの食害
  キツネノボタンは有毒植物で沢山見られた。
  登山口から最初の橋を渡ったところはギンバイソウの群生地であるが 今年は葉がわずかしか見れない。 近くには数株のオオハンゲがあったが、
  今はギンバイソウのあった所にも 沢山見られる。 オオハンゲは薬草であり毒の有無は分からないが カモシカはあまり好まないようだ!
  多くの花の咲く野草が少なくなるにつれ、シダが増えている。 シダはカモシカや鹿が食べないものが多そうだ。 コケは食害は殆どないので今後増えてゆくかも知れない。
 ◎玉簾の変化
  玉簾のホウオウゴケが危機に陥っている。 適度に日光を遮っていた周囲の樹が一部倒れて、その時良かれと周囲の 枝も切り取ったことで環境が激変してしまった。
  玉簾の上空は広く解放され、明るくなり、登山者には好評かもしれない。
  冬場には上空からの冷気が降りて くるのか、凍り付く事が多くなった。 全面凍結するのはコケを岩からはがす原因にもなり、見るのはきれいだが コケには負担が大きくなる。
  昔は光が少なく、水が流れていることで草は殆ど生えていなかった。
  ここに毎年のように増えているのがウワバミソウで、初めは玉簾の上側や枝 枝だけであったが、今では中央部にも群生しつつある。
 ◎倒木の増加
  千丈の滝近辺の大きな木が倒れるものが増えている。 山全体に倒木が 増えているように感じる。
 ◎ボランティアの作業は適切か?
  ボランティアで登山道整備を続けてきたが、その結果登山者にとっては良く なっていると思われるが、山の自然にとってはどうなのか?
  山の変化がを見ると、どこまで人が手を入れてよいのか疑問が生じている。