徒然なるままに2022年8月の野山の記録№3     
 厚かった8月も終盤。 里は未だに35℃の最高気温も聞かれるが山を歩いていると寒い時もある。
 8月26日久しぶりに西赤石山に登る。
 銅山峰まではミヤマウズラのオンパレード。
 銅山峰越えると笹が葉を鹿に食われてしまって、山頂近くでは岩場の隙間に鹿の糞がたくさん見られる。
 変な花があるとよく見るとウツボグサの上部の花がなく一番下の花弁が残っている。鹿に食べられたのか? 
 今年は東赤石山のタカネバラ・赤星山のジャコウソウとこの山域すべてで鹿の食害が見られる。

ミヤマウズラ(深山鶉)  ラン科  シュスラン属

キレンゲショウマ(黄蓮華升麻) ユキノシタ科キレンゲショウマ属

ツルリンドウ(蔓竜胆) リンドウ科 ツルリンドウ属

ホソバシュロソウ(細葉棕櫚草)  ユリ科 シュロソウ属

アカモノ(赤物)  ツツジ科  シラタマノキ属

尾根歩き途中から石鎚山が見え始める
 8月28日聞いてはいたが高知にある絶滅危惧種の花が咲いていると山友からLINE。
 少し先にと思っていたが天気はこの日が最高。 8時に家を飛び出し高知の森林公園へ。
 目的の花は十分撮影できたが、ここには鹿の食害もなく多くの野草が咲いている。

キンミズヒキ(金水引) バラ科 キンミズヒキ属

タチドコロ (立野老) ヤマノイモ科ヤマノイモ属

キツネノマゴ(狐の孫)  キツネノマゴ科 キツネノマゴ属

ボタンヅル(牡丹蔓) キンポウゲ科センニンソウ属

ナンバンギセル (南蛮煙管) ハマウツボ科 ナンバンギセル属

ヘクソカズラ(屁糞蔓)   アカネ科  ヘクソカズラ属

ヒオウギ(桧扇)  アヤメ科ヒオウギ属

チャボホトトギス(矮鶏杜鵑草)  ユリ科ホトトギス属
 8月31日赤星山登山道沿いにある皇子渓谷はアマゴの見える渓谷であったが、最近SNSの影響か入漁料のいらない川として
 県外からも釣り人が訪れている。
 ここ二年ほどでアマゴの生息数はめっきり減り、いまでは登山道から魚体を見る事は難しくなった。
 そこで四国中央市観光協会とも相談し登山口にキャッチ&リリースをお願いする標識を建てる事にし、この日に設置。
   赤星山の皇子渓谷で釣りをする人へのお願い。

  この渓谷は漁業権設定されていないので、稚魚の放流はされていません。
  今いるアマゴは過去に放流された魚が自然産卵によって増えたものと思われる。
  一昨年まではこの渓谷内でアマゴの産卵が見られました。
  昨年は産卵場所に魚影は全く見られず心配でしたが、アマゴは激減しました。
  皇子渓谷は源流から海まで僅か5㎞を標高差1400m以上流れ落ちる急流で
  さらに魚が遡上できる支流は殆どありません。
  銅山川や関川など漁業権設定されている川は殆どが魚が生息できる支流が多く
  流域距離面積が広く、少々釣り上げても魚は残ります。
  皇子渓谷は魚が住めるのは本流だけで釣り尽くすと魚はいなくなります。
  日本の内水面漁場は遊漁券は必要ではあるが、誰もが楽しく釣りが出来るよう
  に稚魚を放流しています。
  稚魚の放流などの費用は遊漁料も含まれるが県民のために県の補助がされて
  いる事を考えても、遊漁は指定された範囲でがアングラーのマナーでしょう。
  内水面漁場に指定されていないところは、ただで釣りが出来ると言う人もいま
  すが、本来遊漁可能場所ではなく自然に残すべき所ではないのか。
  法律的には空白部分であり、規制する事は難しいかもしれない。
   
  今回釣りを禁止するではなく、釣りをする人にキャッチ&リリースをお願い
  する事としました。

  赤星山に咲く花には数年前から花の名前をつけています。
  これもかえって盗掘を増やすのではと心配される人も多くいます。
  しかし今現在盗掘される事は皆無ではありませんが少なくなり、花を楽しみに
  来てもらえる登山者が増えています。
  赤星山では滝を愛でる・花を愛でる・魚を愛でる・そして赤星山自体を楽しみ
  に来てもらえる人が増えるように期待して標識を作成しました。
 

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