花名  コモウセンゴケ(小毛氈苔)  
分類 モウセンゴケ科モウセンゴケ属 生活型 多年草 高さ 5〜15cm
分布 本州、四国、九州 植生帯 湿地、粘土質の裸地 花期 6〜9月
特徴 根生葉の葉身は広倒卵形で、幅2.5〜3.5mm、表面に紅色の長腺毛があり、基部はしだいに細く
なり、葉身と葉柄の境は不明瞭。 葉の基部につく托葉は膜質、3深裂する。
花茎を伸ばし数個〜十数個の花が総状につき、花序と萼に短い腺毛が多い。
花序の先はわらび状に巻く巻散花序で、花は片側につく。
花弁は淡紅色、倒卵形で長さ5〜8o、花柱は3個で先が2深裂し、柱頭は頭状。
 愛媛県絶滅危惧TA類・高知県準絶滅危惧・徳島県絶滅危惧T類
花は日当たりの良い午前中に開花し午後にはしぼむ。
モウセンゴケとコモウセンゴケの中間的なトウカイコモウセンゴケがあり、その区別は花や葉を解体しないと判別できないので
今回の花はコモウセンゴケとした。
撮影は香川県で確認した花であるが、四国では香川県だけが絶滅危惧種に指定されていないので、もっと探せば沢山あるのかも!
花序は巻散花序。つぼみを巻き込んだ花序の様子がサソリの尾のようにも見えるのでサソリ尾状花序とも呼ばれる。
  花序はほどけながら開花し、開花する花は常に花序の最も高い位置にくる。  花序中軸、花柄、萼には短腺毛が生える。
 葉の全長に対する、腺毛のある部分は
 コモウセンゴケでは73%。
 トウカイコモウセンゴケではこの比率が
 57%であるが葉を抜き取って調べる事
 も出来ず見た感じではコモウセンゴケと
 思われる。
 葉の基部には膜質の托葉がつき、
 その形状がトウカイコモウセンゴケとの区別点となる。
 現物の目視では小さくて判別できない。
 写真でも半透明色のような托葉で、写真の右端の葉に付く托葉は
 3分裂しているように見える。

  コモウセンゴケの托葉は3深裂し、中央の裂片は
   さらに0〜3浅裂する。
  トウカイコモウセンゴケの托葉は4〜多裂片状、
   最外裂片の外縁に鋸歯がある。